<福島地域でどんと焼きの自粛報道があったことについて>

先日の報道によると福島地域では、正月用のお飾り等を燃やすどんと焼きを自粛するところが多いとのことである。

 

これに対して当会に町田地域では、その汚染度から見てどう考えるかというご質問があったものであるが、当会としては、事実の検証が何よりも重要と考え、町田市内で行われたどんと焼きの状況を検証するため、当該行事における空中放射線量の推移の計測を行った。

 

このケースでは、火を点火する前には、周辺の空中放射線量は1時間当たり0.07マイクロシーベルト程度であり、自然放射線量(いわゆるバックグランド値)にほぼ等しい環境といえる状況にあった。

 

これに対して、点火が行われたところ、火炎から風下では、空中放射線量が一気に倍の1時間当たり0.14マイクロシーベルトまで上昇し、数値が下がらない状況となった。

 

この結果はセシウムの含有が多いと言われる松が行事上、多く燃やされたことも一因にあるとは考えられるが、チェルノブイリ事故後に汚染地域の家庭の暖炉に地域の森林のまきが使用され2次汚染を拡充し、暖炉を称して小型原子炉と揶揄されたという逸話に少なからずオーバーラップするところがあるものであり、この点、どんと焼きだけではなく、放射性物質が含有されていると思われるものを焚き火等で燃やしたときの留意点としても活用いただきたく、事実とその考察を含め本トピックスを掲載するものである。

ところで、放射性物質である、セシウムは650度以上でないと気化しないため、「どんと焼き」や「焚き火」程度の火力では、おおよそ300度程度であると思料されるので、セシウムの気化により、空中放射線量の増加が生じたということは無いと考えざるを得ない。

 

但し、この場合現場の状況を見ていると、ものすごい量の灰が火炎による上昇気流で空中に吹き上げられていたという事実がある。

 

つまり、セシウムは灰に濃縮するので、この灰に付着したセシウムが飛灰として、あたりに飛び、放射線量を上げたと推定する。

 

関東地域では焚き火等を行う場合は、少なくとも、放射性物質に対して感受性の強い子供たちは、煙を浴びない場所で見学するようにする配慮を学校や地域社会が持つようになることを当会としてはこの結果から見ても、強く希望せざるを得ない。

 

特に教育機関がきちんとこの状況等を理解しておかないと子供たちに無駄な被曝させることにも繋がりかねず、注意が必要と思料される。

 

なお、本件に関しては、飛灰も含め、灰へのセシウムの濃縮が大きな問題であることから見て、火炎消火後に残った灰については、高い濃度のセシウム等が含有される可能性が高いものであるので、この灰をどのようにその後処理するのかは、事前に慎重に決定しておく必要性があるものと言よう。

 

(平成24年1月9日 事務局記)