<町田市南地域との比較のために湾岸地域での空中放射線量の測定を行いました>

当会は昨年12月より町田市南地域の駅前放射線量を原則週2回測定し、本ホームページで公開してきました。

 

一定のデータが蓄積されてきたこともあり、町田市南地域の空中放射線量環境について他地域との相対的な比較も必要になってきていると思料し、東京都内の他地域での測定(一定期間継続されるもの)を実行することを計画し、平成24年3月20日、22日、24日の3日間にわたり、湾岸地域である中央区勝どき付近及び、晴海の中央清掃工場の周囲にて空中放射線量の測定を行いました。


当会として、中央区勝どき付近を測定対象地域とした理由については、ホットスポットとなっている柏・松戸地域に飛来した昨年3月20日近辺の放射性物質を大量に含む雲が、その後の調査によれば市川周辺まで下り、さらに湾岸地域方面から東京湾に抜けたとみられており、その通過地点にあたることから測定に意義があること。


3月2日から3月15日の間、被災地の瓦礫を焼却したと伝えられる中央清掃工場が南約500メートル近辺にあること(清掃工場の煙突からの飛来物質の多くは半径500メートル近辺に降積するといわれています)

 

さらにセシウムの流れ込みが危惧される隅田川の河口付近に多く位置すること。


さらに先般同じ湾岸地域であるお台場の海浜公園付近で高い放射性物質に汚染された土壌(1kg当り1万ベクレルを超える放射性セシウムを含有)が発見されていること。といったことから環境比較のために測定を行いました。

 

また、被災地の瓦礫の焼却は終了しておりましたが、都市の清掃工場周辺の通常時の放射線量を測定記録したいという趣旨で、中央区晴海の中央清掃工場の東西南北各敷地境界線付近で測定を各日あわせて行いました。

 

結果は下記の表をご覧ください。

2012/03/20(火)

湾岸地域  (単位はμsv/h)

場所

時刻 天候 地上5cm 地上1m
最小値 最大値 最小値 最大値
月島第二児童公園入口 9:30 晴れ 0.28 0.30 0.14 0.35
勝どき三丁目バス停付近 9:40 晴れ 0.07 0.11 0.07 0.09
豊海運動公園 9:50 晴れ 0.08 0.17 0.07 0.11

 

中央清掃工場敷地境界付近  (単位はμsv/h)

場所

時刻 天候 地上5cm 地上1m
最小値 最大値 最小値 最大値
           東 19:50 晴れ 0.05 0.09 0.02 0.08
           西 19:30 晴れ 0.09 0.21 0.04 0.09
           南 19:40 晴れ 0.05 0.13 0.07 0.12
           北 20:00 晴れ 0.08 0.15 0.07 0.25

 

2012/03/22(木)

湾岸地域  (単位はμsv/h)

場所

時刻 天候 地上5cm 地上1m
最小値 最大値 最小値 最大値
月島第二児童公園入口 20:30 晴れ 0.13 0.21 0.07 0.17
勝どき三丁目バス停付近 20:20 晴れ 0.14 0.22 0.17 0.25
豊海運動公園 19:40 晴れ 0.06 0.15 0.09 0.16

 

中央清掃工場敷地境界付近  (単位はμsv/h)

場所

時刻 天候 地上5cm 地上1m
最小値 最大値 最小値 最大値
           東 19:20 晴れ 0.09 0.14 0.07 0.12
           西 19:00 晴れ 0.08 0.14 0.07 0.11
           南 19:10 晴れ 0.03 0.10 0.09 0.12
           北 19:30 晴れ 0.11 0.16 0.07 0.17

 

2012/03/24(土)

湾岸地域  (単位はμsv/h)

場所

時刻 天候 地上5cm 地上1m
最小値 最大値 最小値 最大値
月島第二児童公園入口 19:30 曇り 0.13 0.18 0.17 0.23
勝どき三丁目バス停付近 19:20 曇り 0.13 0.18 0.06 0.11
豊海運動公園 18:30 曇り 0.04 0.17 0.06 0.12

 

中央清掃工場敷地境界付近  (単位はμsv/h)

場所

時刻 天候 地上5cm 地上1m
最小値 最大値 最小値 最大値
           東 18:20 曇り 0.07 0.11 0.09 0.18
           西 18:00 曇り 0.05 0.13 0.11 0.18
           南 18:10 曇り 0.07 0.16 0.07 0.11
           北 18:30 曇り 0.09 0.14 0.08 0.12

 

<測定結果についてのコメント>

 

湾岸地域については総合的に見て町田市南地域より空中放射線量は高い地域であると思料します。
また、すべての土地が高いわけではありませんが、勝どき駅前の月島第二児童公園のように常時といってよいくらい高い放射線量が測定されるマイクロホットスポット的な場所が町田市南地域より明瞭に存在していることが明らかになりました。

 

また、注目すべきは月島第二童公園や勝どき三丁目バス停付近での空中放射線量の数値が地上5cmより1mの方が高い場合が多くあるということであり、このことは地上からの放射性物質の舞い上がり、または放射性物質の降下が多く影響を与えているのではないかということが容易に推測できる状況と思われます。

 

湾岸地域の土壌に関しては、きめ細かい汚染の検証はまだ行われていないものと思われますが、行政は住民の安全のために、早急に前記のようなマイクロホットスポットの存在を含め、土壌の放射性物質含有の検証を行い、住民にその内容を公開し、生活に注意を促すとともに、一定の高い土壌に関しては除染も考慮した対応が必要と思料されます。

<ごみ焼却場周辺での空中放射線量について>

 

なお中央清掃工場での測定に関しては、当会は3月20日の北境界線付近での地上1mでの1時間当たり0.07マイクロシーベルトから0.25マイクロシーベルトという数値に注目しています。

 

この時間帯は海から陸へ向かって南風が吹いていましたので、煙突の風下にあたる北境界線付近の、しかも地上5cmよりも1mの位置で1時間当たり0.25マイクロシーベルトという一般的に空中放射線量が高いといわれる1時間当たり0.20マイクロシーベルトを大きく超える測定結果が出ていることは、煙突由来の降下物によるところを連想することもできるものです。

 

この日被災地の瓦礫の焼却は行われていなかったのですが、現在の東京においては一般ゴミからも放射性物質の発生はあり得るものですので、仮にこの放射線量が煙突からの降下物に由来するものであれば、政府の主張するようなバグフィルターにより放射性セシウムは99%除去できるとの主張に疑問符が付くこととなります。

 

この点から見て、被災地の瓦礫を燃やす燃やさないにかかわらず、ごみ焼却場周辺の環境に関しては継続的な空中放射線量の測定の重要性を感じた次第です。

 

当会は、参議院議員の川田龍平先生が主張されているごみ焼却場周辺へのモニタリングポストの設置の提言は、この点から見ても十分に合理性があるものと思料するものであります。

 

なお、当会としては1時間当たり0.23マイクロシーベルトを超える観測数値について、中央区のホームページによれば「適切な処置を実施します。」とありますので、月島第二児童公園の状況については、所管部署に情報提供を行いました。

 

(平成24年3月27日 事務局記)